瓦の歴史と製造工程

瓦の歴史

鬼瓦写真わが国の瓦が伝来したのは『日本書記』によれば、およそ1400年前。
崇峻天皇の元年(588年)百済から4名の瓦博士が来日し、寺院の造営に当たり、大量の瓦を焼き上げました。
彼らの手によって日本初の瓦葺き寺院となる飛鳥寺(法興寺)が完成。
早くも607年には、国内の瓦工による国産の瓦で屋根を葺いた法隆寺が完成しており、以降は日本独自の瓦文化がスタートしていくわけです。
一般に瓦が使用されだしたのは、江戸時代(1603年-1868年)の初期からです。
当初は高価なものでしたが、防火上の点から徳川幕府が奨励に務め、次第に庶民の間に用いられるようになりました。
そして現代では、質量ともに一層の向上と普及が見られます。

瓦の製造工程

1.原土
良質の瓦を作るため、粘土・砂・微砂等を混ぜ合わせた配合土を使用します。

2.混機
配合土を真空式土練機に入れ、荒地(水分を均一にした板状にした土)にします。

3.成型
手動プレスや自動プレスがあり、荒地を瓦の形にします。

4.仕上
瓦の表面を更にきめ細かく滑らかにするためにみがき仕上げします。

5.乾燥
瓦の割れや捻りが無いようにゆっくりと乾燥させ白地にします。

6.焼成
窯の温度を徐々に上げ、約1200度まで焼き上げます。
窯の火を止め、約950度で煙を入れ、瓦をいぶします。(CVD炭素膜コーティング)

いぶし瓦は、無公害で環境に優しく人に優しい素材です。
また、スレート系や金属系のように塗装を塗り替える必要がなく、何百年の風雪にも耐え得る屋根材です。

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